近年、「美女と野獣」「リトルマーメイド」「シンデレラ」「白雪姫」など、ディズニーは過去の名作アニメーションの実写映画化やシリーズ作品の制作に注力していますよね。
しかし、その一方で『塔の上のラプンツェル』の実写映画化が中止されるなど、新たな動きも。
今回は、ディズニーが実写化やシリーズ化に力を入れる理由と、『塔の上のラプンツェル』実写映画化中止の背景についてまとめています。
ディズニーが実写映画化やシリーズ作品化に注力する理由
ディズニーが映画の実写化に力を注いでいる理由を3つみていきましょう。
1. ブランド資産の活用
ディズニーは、数多くの名作アニメーション作品を保有しており、これらを実写化することで新たな収益源を確保しています。
既存のストーリーやキャラクターを活用するため、完全なオリジナル作品を制作するよりもリスクが低く、安定した興行収入が見込めます。
2. 幅広い世代へのアプローチ
過去のアニメーション作品を実写化することで、オリジナル版を知る世代には懐かしさを、そして新しい世代には、新鮮さを提供できます。
これにより、親子で楽しめる作品として、より多くの観客を引きつけることが可能となるのです。
3. 技術革新による映像表現の向上
近年の映像技術の進歩により、アニメーションの世界観をリアルに再現することが可能となりました。
これにより、実写化プロジェクトが技術的に実現しやすくなり、観客に新たな視覚体験を提供できます。
これらの理由により、現在ディズニーが映画実写化に力を注いでいると考えられています。
『塔の上のラプンツェル』実写映画化中止の背景
2024年12月、ディズニーは2010年のアニメ映画『塔の上のラプンツェル』の実写映画化を計画し、『グレイテスト・ショーマン』のマイケル・グレイシー監督が交渉中であると報じられました。
しかし、その後、このプロジェクトは中止に。
『塔の上のラプンツェル』の実写映画が中止になった理由は、3つあると言われています。
1. 実写版『白雪姫』の興行的失敗
2025年3月に公開された実写版『白雪姫』は、製作費2億7,000万ドルに対し、全世界興行収入が約1億4,500万ドルと振るわず、ディズニーにとって大きな損失となりました。
この結果、同様の実写化プロジェクトに対する戦略の見直しが迫られることに。
2. 制作陣の交代と戦略の再評価
ディズニーの実写映画部門では、2025年初頭にショーン・ベイリー氏が退任し、後任としてジョシュ・グリーンバウム氏が就任。
新体制のもと、過去の実写化作品の成功と失敗を分析し、今後の方向性を再評価する動きが進められています。
3. ピクサーの実写化に対する慎重な姿勢
ピクサーのチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるピート・ドクター氏は、アニメーション作品の実写化について、「私たちが創る作品の多くは、アニメーションならではの世界観やルールに基づいて成立している」と述べ、実写化の難しさを指摘。
このような見解も、実写化プロジェクトの見直しに影響を与えたと考えられます。
今後のディズニーの戦略は?
ディズニーは今後、『リロ&スティッチ』や『モアナと伝説の海』の実写映画公開を控えています。
これらの作品の成績が、今後の実写化戦略に大きな影響を与えると見られています。
また、ディズニーは過去の名作アニメーションの実写化やシリーズ化を通じて、新旧のファンにアプローチし、収益の最大化を図っていますが、最近の興行成績や制作陣の交代など、内外の要因により、その戦略は柔軟に調整されていることがわかります。
動画配信コンテンツサービスのディズニープラスを通して、より過去の作品アニメーションの続編やリブートを進め、既存のファンを確保していくことが考えられます。

まとめ
今回は、『塔の上のラプンツェル』の実写映画の制作中止の背景とディズニーの映画制作意図や戦略について、深掘りしてきました。
近年、ディズニーが実写映画に力を入れている理由や現在の実写映画のファンによる評価など、ディズニーアニメーションやピクサーを取り巻く状況は評価をあまり得られていません。
この状況をどのように改善していくのか、今後のディズニーの動向に注文が集まりそうですね。
ディズニー作品のファンの1人としては、ラプンツェルの実写映画の制作を続けてもらえたら嬉しいなと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
